★33 ココア/
貴水 水海
曇り硝子の向こうは
蒼い夜
ウイスキーは喉元を焼くのに
心を素通りする
風が唄うカフェで
君とココアを飲んだことを
ふと思い出す
僕たち二人は2度と会えないのに
体を焼くような
苦い別れは
誰にでもあるんだね
風が舞う街で
君と反対方向に歩き出したことを
ふと後悔する
僕たち二人は2度と会えないのに
あのココアの味と
暖かさは今も変らないのに
僕たち2人は2度と会えない
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