詩を捨てよ、恋をしよう/しゃしゃり
 
ある。
自分自身が泣きでなければならないはずである。
そして、詩のなかにおさまって、うつくしいことばのなかの孤独な囚人のように、ただ詩のための詩をかいたって、だから、なんにもならないと、ぼくはおもう。

詩を捨てよ、恋をしよう。
なにもこわくなんかないさ、気になるあの子に電話しよう、
デイトに誘おう、
どんどん傷つこう、どんどん恥をかこう。

そして、自分がすこし、素敵になれたら、
そのすこしの傷だけのぶんの、詩をかくくらい、大人になりたいと、いつもそう思っていたい。
明日なんかいらない。
今日、だれかを、好きになって、好きでいたい。
今日だけの詩が、そこのみにてヒカリカガヤクように。




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