満開の藤の下にて/黒田康之
　
もし
どうしても
どうやったとしても
このゆうやけが
おわらないとしたら
わたしは
あなたに
あなたは
わたしに
なにを
はなせば
いいのだろう

もし
どうしても
どうやったとしても
ひるまのあめが
きえないとしたら
わたしは
じめんに
じめんは
わたしに
なにを
はなせば
いいのだろう

もし
このゆうやけが
あふれる
においの
ゆうやけが
どうしても
どうやったとしても
きえないとしたら

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