ぼくの彼女がやったこと/日雇いくん◆hiyatQ6h0c
そろそろ外も暗くなり始めていた。
仕事が終わり、ぼくが近所の公園でベンチに座ってたばこをふかしていると彼女が来た。
彼女とはもう半年ほど続いていて、結婚の話も出ている仲だ。今日は僕がケータイで彼女を呼び出した。残業するはずだったのだが急にヒマになったのでそうした。彼女はシフトの関係でちょうど時間が空いていたから助かった。こんなラッキーな日に一人で淋しく帰るのはもったいない。
「待った?」
彼女は片手にポーチとコンビニかスーパーかで買ったらしいビニ袋をぶら下げ、ニコニコしながらぼくのとなりに座った。
そして袋から、ぼくの好きなミルクバーを出してぼくの顔の前に出した。
「疲れているかなあと思って甘いもの買ってきたよ!」
そういうと彼女はそのままミルクバーをぼくの顔に押し当てた。強い力だったのでミルクバーから木の棒が飛び出し、ぼくの顔にめり込む。めり込んだ棒は素直にぼくの中に入って、やがてぼくの後頭部をつきぬけた。
こうしてぼくは、やっと死ぬことができたというわけだった。
戻る 編 削 Point(1)