仮想現実の実感/半知半能
かけら、そう、欠片だ
重なり合った煩雑な余情の群れが
核を持てずただひたすらに時間を伴って
固まっていったもの
形の定まらないその塊の欠片を抱いて
彼ら(僕らとも言えるだろう)は生まれて育ってきた
気付けば彼らの立つ場所にはいつも
切っ先のようなビル風が吹く
軋みあがる建築の谷間で
きっと、という言葉をモラトリアムの合言葉にして何かを
築いてきた、つもり
空白
空転
空漠
空行
空想
空欄
空疎
空虚
苦しみのあるなしに関わらず
腐った気持ちは空に行く運命らしい
結果から言えば
軽率な墜落と満ちたりた時間があっただけなのだが
軽蔑と敬愛のは
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