【Sonnet】蒼い薔薇のソネット/AKINONA
 
あなたのその姿は歳月を経ても色褪せることのない
美しき蒼の薔薇(そうび)
それが幻であると誰がいえようか
こうして目の前に咲いているのだから
麗しい人よ、許して欲しい
この愚かな男の過ちを
未だ一介のつたなき詩人であるこの私が
目前に住まう永きに渡る美を疑うとは、
何と身に過ぎたことだったのだろう
さあ、老醜な時の神の大鎌すら退ける
薔薇の如き蒼空の歌姫よ
この愚かな両の眼(まなこ)を
あなたの誇り高き棘で大いに罰するがよい
美を貶めたものには、盲目という懲罰こそが相応しいのだから
戻る   Point(3)