四季折々に寄せて/AKINONA
 
陰鬱な冬の雲が去りゆき まだ見ぬ春がやがて訪れる
染まれ琴の音よ 新緑の色に
私は愛を語り 春の喜びを奏で
まだ見ぬ無限への憧憬の日々を謳う詩人

晴朗な春の風が去りゆき まだ見ぬ夏がやがて訪れる
染まれ歌声よ 太陽の色に
私は愛を語り 夏の喜びを奏で
焼けつく吐息が立ち昇る情熱の日々を謳う詩人

灼熱の夏の光が去りゆき まだ見ぬ秋がやがて訪れる
染まれ笛の音よ 紅葉の色に
私は愛を語り 秋の喜びを奏で
豊かに実り熟した豊饒の日々を謳う詩人

芳醇な秋の帳が去りゆき まだ見ぬ冬がやがて訪れる
染まれ鈴の音よ 雪の銀色に
私は愛を語り 冬の喜びを奏で
穏やかに積もりゆく静寂の日々を謳う詩人
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