君という花/海月
 
手を伸ばして掴みそこなった白い雲
青い空の一部をお気に入りの本の栞にしたい
それは写真じゃなくて絵でもない
ヌクモリ在るもの

やさしい音色を奏でる風の声
耳元で触れ合い馴れ合う草の音
それは風と草が歌う子守唄のよう

こんなにも穏やかな気持ちになれるのはいつ以来だろう
罵倒と騒音の中に身を置き過ぎたのかもしれない
もう、戻りたくない生活がそこに在る

それが僕のために用意されている未来?
君と僕で描くの結末
それまでは身を置くしかないのなら
今日のように抜け出すしかない

手を伸ばして摘み取った黄色い花
それをそっと君の胸元へ運べば
僕らが今を生きている証
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