赤の魔法/yuma
メモ帳の端っこに走り書きした其れ。
推敲なんかされてない
消しゴムも使わずに鉛筆で慌てて塗り潰した
綺麗な球体でなくて構わないから
伝えたい。
この世界の俺を形成した顔も知らぬ誰か達へ。
本で読んだ何か。一言呟いて
歩き出した荒野。
何も知らず。真昼なのに手探りで距離幅考えた。
誰かの攻撃。たまに傷ついた。
それ以上に刃振るってた事。気付くのはもっと先。
多すぎる足りない単語。
本で読んだ何か。一言呟いて
人に近づく。
共通の言葉。やっと探し当て。
其れで焔が燈る。
初めて意味を成す呪文。一人では呟くだけだった単語。
本で読んだ何か。一言呟
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