群青ラプソディ/ゆうさく
青春が溶けて
空に垂れて広がる
そして空は
青色になる
雲は青を食い散らかさずに
自分の色を忘れない
僕は青色の靴を履いて
神よりも空が好きだと
外に見せびらかす
黄色の光を受ける少女のパラソル
一瞬銀色に輝く
その傘で
空にでも浮いてしまえばいい
大好きな
サイダーの匂い
飲んだらぬるい
思い出す
揺らめく夏の終わり
青春ラプソディ
少年は
ラピスラズリ色の風に
吸い込まれて
包まれて
少し大人になる
僕の周りに漂う群青
手で掴んだら
すぐ消えた
群青ラプソディ
少年は
ラピスラズリ色の風に
吸い込まれて
包まれて
青年になる
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