僕と君と麦わら帽子と本 第三章/こめ
彼女は僕が近づくのに気付くと
顔を下にしてうつむいてしまった
ぼくはそんなことは気にせずに
彼女に一歩一歩確実にどんどん近づいていった
そして彼女の隣におもむろに座り込んで
また何事も無かったかのように本を読み始めた
ぼくは一瞬なにをしてるんだ?っと
自分の行動に疑問をもったが
ぼくは一度疑問に思ったら
それを分かるまでやらなくては
納得いかない性格だった
他人からみればとてもやっかいな
性格だった
彼女は一瞬僕の顔を見たがまたすぐに
下を向いてしまった
ぼくは少し気になりながらも本に集中した
すると風
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