僕と君と麦わら帽子と本   第三章/こめ
 
彼女は僕が近づくのに気付くと

顔を下にしてうつむいてしまった

ぼくはそんなことは気にせずに

彼女に一歩一歩確実にどんどん近づいていった

そして彼女の隣におもむろに座り込んで

また何事も無かったかのように本を読み始めた

ぼくは一瞬なにをしてるんだ?っと

自分の行動に疑問をもったが

ぼくは一度疑問に思ったら

それを分かるまでやらなくては

納得いかない性格だった

他人からみればとてもやっかいな

性格だった

彼女は一瞬僕の顔を見たがまたすぐに

下を向いてしまった

ぼくは少し気になりながらも本に集中した

すると風
[次のページ]
戻る   Point(4)