殺意、カシスグレープフルーツ/a.u.i.
 
言葉の無さに落胆し 朝
早熟なインクの匂い
誰かの朝刊の紙面が
今夜は雨が降るという情報を私の頭に置き去った
いつかの記憶の隅でステンドガラスが少し光る
垂れ流したミルクのように走り抜ける電車
この先に、本当の私が居てくれたらいいな
そんないつもの小さな願掛け
先生はどの場所でも自分が太陽で在りなさいという
そっと殺したはずの言葉たちが泣きそうになる
もうなにも
失いたくない
目を瞑り




sun rise-------
太陽が上らないことは無いのだと言うノラジョーンズが
耳の奥底で笑ってみせる


ここからあそこまで繋がらないものを繋げることが

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