詩集「詩遊人たち」読後感/三州生桑
望月さんの詩には、郷愁と上質なユーモアがあふれてゐる。
彼女は童心を持ち合はせてゐる詩人。
その童心は、あどけなさよりも、憧憬と哀しみを帯びてゐる。
◎落合朱美
何と言っても、私は「羊飼ひの歌」が好きだ。
『羊飼ひの歌
帰り道に迷って
泣いてる子羊
あの空の羊雲は
違ふよ
君の帰るところぢゃない
涙を拭いてよく見てごらん
発見はいつも
ほんの足元からはじまるんだ
背伸びをしてると
ほんとのことを見逃してしまふよ』
落合さんの詩は、どれもとてもかはいらしい。
彼女の言葉は、読む人の心を優しく癒す。
◎ルナク
鋭い言語感覚。
異質な
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