シーラカンス/mina
 
シーラカンスてことばが
とつぜんうかんできて
ああ、だからなんだ、と
まいにち せなかだけをみつめつづけてしまうあのこに
ふれあうことをしないのは
わたしが 化石のまま生き続けているからです


びじゃくなでんりゅうが
せなかごし まいにち ながれつづけています
よわったさいぼうに わかいってことでひかれているあなたのいのちは
どうしてかいたくて
せなかごし ふれあっているかもしれない、くうきの層のかさなりだけが
みずのように しびれをぞうしょくさせる
とうめいなてが、くらげのように刺すてがのび
刺されることしかできず 固くなるせなかから化石になっていくように


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