これが、ボクなりの精一杯な生き方だから。/千翔
「俺、お前が危ないことになったら助けてやるから」
「うん・・・」
ボクには言えない台詞を吐くお前がうらやましかった。
後から、同じことなんて言えなかった。
だから、お前の言葉を嘘だと信じた。
少しは楽になれるだろうと勘違いをして。
ほんとは情けない奴だった。
かっこいいお前が好き、
笑うお前が好き。
お前の素直なとこが好き、
たまに短気だったな、
運動ができて、でも、ボクと同じで勉強は苦手。
でも、ボクほど情けない奴じゃなかった。
あんなかっこいい台詞を嘘でも言えなかった
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