しつれん/
純太
また打ち萎れて
寄せては引きゆく
涙の日々が尽きません
失う度に
一枚の半紙の表に
愛しい名前を書くのです
それをそのまま
月夜の窓辺にさらし
裏に返して見ると
わかっている悲しさと
わかり難いせつなさが
薄らと
愛しい名前に滲むのです
これからも
恋はそう続きゆくものと
滲む月の灯が教えます
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