ゆうべの闇の恨み言/黒田康之
 

僕らはこうしていられるだろうか
遥かに星が生まれるまで
僕らはこうしていられるだろうか

どうしようもなくお前の夢を見て眠る夜に
僕はこの風景を思い出す
遠くに赤い窓があり
星が瞬き始めたどこまでも続く暗闇で

百年の清流のような
この星と同じ重さの一片の
天の鱗粉としてのお前の体温を
ひゅうひゅうという風の音とともにある
そのなめらかな潤いとしての
微かな泉としてのお前の姿を
おそらくきっと
僕は見るのだ

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