ゆうべの闇の恨み言/
黒田康之
僕らはこうしていられるだろうか
遥かに星が生まれるまで
僕らはこうしていられるだろうか
どうしようもなくお前の夢を見て眠る夜に
僕はこの風景を思い出す
遠くに赤い窓があり
星が瞬き始めたどこまでも続く暗闇で
百年の清流のような
この星と同じ重さの一片の
天の鱗粉としてのお前の体温を
ひゅうひゅうという風の音とともにある
そのなめらかな潤いとしての
微かな泉としてのお前の姿を
おそらくきっと
僕は見るのだ
戻る
編
削
Point
(1)