☆41 ヒトリトヒトリ/貴水 水海
俺はあなたにとって
何だったのか
今更聴く気はない
俺はあなたと逢って
良かった
想い出はたいしてないけど
あなたの顔も声も
忘れはしないぜ
ほんの短い時間でも
お互い必要だった
それだけでいい
夏の花火のように
派手に燃えなかったけど
秋の枯葉のように
当たり前に
散っていった
俺もあなたも
2人の運命は散ってしまったけど
それぞれの
運命はまだ続くのさ
いくら激しく恋しても
いくら狂おしく燃えても
ひとりとひとり
俺たちは
ひとりとひとりに戻った
ひとりとひとりに戻っただけだぜ
…
…
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