忠告音/海月
 
窓を叩く長い雨の音
扉を叩く音に似ている

狭いベットに身を投げて
君が来るのを待っている
狭い部屋に耳を尖らせ
何かの音を聞いている

暗闇を引き裂く雨の音 
浴室から流れる鼻歌交じりの水の音
一人呼吸をする肺の音
廊下を歩く二人分の足音

コンコンと扉を叩く音
誰かと見に行っても
其処には誰もいない

誰か来たの
君の声
降り止まない
雨の音

僕を忠告したのだと知ったのは
安い愛を確かめた後だった

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