星のない空/海月
星のないこの空
君の姿が見えない
小さな灯りで探す僕を見えているのだろう
気づいたら
僕に声を掻けてよ
僕も返事を返すから
木のない森に行き
君を探すことで今日を過ごしている
水のない海に行き
君の温もりを拾うことで何処かで繋がる
そんな気がするんだ
葉のないこの木
巣立ちの姿は見ない
人口で作り上げた限界を見てしまう
宙を舞う羽
僕に纏わり
地面に落ちたら
絶望に触れた
人のない街に行き
だけど誰かを探してしまう
草のない丘に行き
星のある空を夢見てしまう
星のないこの空
幼く儚い夢を見てしまう
星のない空の下
今日も一人生きている
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