はんげつのぼく/mina
 
ちびたいろえんぴつのしんを
なめながら
おえかきをするこどもがいた

あたらしいいろえんぴつ
かってあげると
ぶんぼうぐやへさそっても

ぎゅっとそのこは
えんぴつをにぎりしめたまま
かおをまっかにして
ゆかにすわりこんでうごかない

そのこのえには
あかいふくをきたおんなのひとと
はんげつが
かかれていた

はんげつのはしが
おんなのひとの ようふくにかぶさって
ゆーふぉーきゃっちゃーでつりさげられる
しゅんかん のようにも
みえたから

いたそうね
と おもわずいってしまうと

そのこは えをよこにして
このはんげつは ぼくなんだよ

あったかいんだよ

と がようしをだきしめて
ちいさなこえで つぶやきかえした

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