僕から君へ/海月
 
滑稽な仕草をお互い撫で合い
笑い合えてた時間
人より少し伸びた爪を注意したり
些細なことで話しは続いた

いつもは眠る時間なのに
起きていられるのは
もう少しで別れが近づくからかな

君と初めて行った
「海を覚えていますか?」
不器用にキャンバスに描いた絵
壁に掛けれてあの日のまま
海風匂い君の仕草あの日のまま
ただ其処に生きる

午前三時過ぎ
将来のことを話して
過去のことを話して
なぜか涙が溢れた

朝を迎えれば
君は始発で何処か遠くへ

僕から君に贈れるものが在るのなら
テレビの上にあるガラス瓶
その中のあの日の思い出
 
明日は朝が早いからと
二時間弱の睡眠につく君
「朝駅まで送るよ」
寝言で答える君に愛しさを感じられた


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