義理チョコの命/あおば
 

けだるい朝の日曜日
空っぽの心とからだを横たえて
残りの義理チョコを食す
いつもと同じ形と色と味だ
とすると真理はこの中にあるのか
改めて認識した
この手の中に
チョコレート色した微小地球が
実体として存在している
運命とは残酷なものだ
独り言を意識して
残りの一つも呑み込んだ
かくて
歴史は再び混沌に帰ってゆく
食べるための理屈はいつもこんなもの
ただ腹が減っていただけなのだ





作2000/03/22




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