一日/海月
午前中の日差しが暖かい
１０時過ぎにガラス瓶に映る
光の奇跡を指でなぞり
行き着く先の世界地図
君の向かった方向はこの国ですか？
どこの海を越えていきましたか？
温もりを残すように置いていった
小さな手紙に託された願い
「数日間出かけます」
作り慣れない昼食は二人前
君の居ない分までも作ってしまう
午後の日差しが翳り出す
３時過ぎに出掛けたくなる
風の吹くままに何処かへ
行き着く先は出会った場所
君の今居る場所へ
この場所から君への想いを飛ばします
温もり去りし頃に家に帰る
「ただいま」と誰も居ない部屋に
「おかえり」と返る返事のない部屋に
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