ターニングポイント/436
人生のターニングポイントについて考える。
考えながらハンドルを反射的に切っている。
あれ、と気がついたらもう次の街に来ている。
そこで少し休憩しようと思っていたら、実はすべては蜃気楼だった。
つまりは、すっかり道に迷ってしまっていて、戻る道さえわからないのだった。
まあ、じたばたしても始まるまいと横になってみた。
ただ、どうにも居心地が悪いので変だと思ったら、自分の世界がちっぽけだった。
結局はあいつの作った箱庭でいい気分になっていたのだな。
もちろん誰にそのことを言うわけでもなかった。
言う相手がいるわけでもなかったのだし。
そのうちうつらうつらとしてきて、空を飛ぶ夢を見た。
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