太陽の気持ち/炭本 樹宏
 
 手がかりのない深い帳の降りた夜
 まだちっぽけな壁を前に立ちすくんでいる
 ぶち壊して
 次のことをはじめればいい

 この夜に意味はあるか
 そんな風に夜風はささやく
 意味なんて最初からあるもんじゃなくて
 自分で見つけることさ

 眠りのなかに救いはない
 気休めだけさ

 孤独と言う言葉を実感したのは
 いつからだったろう

 闇の山中をさ迷い続けた青春の日々
 身体中から目がでてきて
 野鳥の寝言にさえ怯えていた

 闘ってきた
 よく負けた

 勝ったこともあった

 僕らは生前に
 何億ものライバルに勝った経験を持つ
 サラブレッド

 弱肉強食なんて
 畜生界でのできごと
 誠実にいきていけば抜け出せる

 ジェットコースターだよ人生は
 真の味方が一人だけでもいれば
 この世の闇も渡っていける

 深く考えないで
 恐ろしいかも知れないけど
 信じてみて

 太陽の気持ちを分かってあげて
 太陽は裏切らないでしょ?


戻る   Point(2)