夜更けの独り言/炭本 樹宏
夕焼けのさよなら
これから独りの夜がやってくる
孤独に耐える自信がない
友人に救いを求める心境でもない
壁の一点を見つめて
今日3箱目のタバコに手をのばす
口は災いのもと
争い事には巻き込まれたくない
救いを求める気さえおこらない
溶けて水になってしまいたい
母なる海と一体になって
苦しみ
絶望
孤独から
逃れたい
日替わり弁当のように
毎日が四苦八苦
喜びの次に苦しみがおとずれるのだから
喜びにさえ不安を感じる
いま恵まれていることはたくさんある
ささやかな幸福に満足できなけ
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