電車での人間観察/こめ
広いホームに
アナウンスが鳴り響いた
ガラガラな電車に入り
イスに腰を下ろして
一息ついた
もう外は真っ暗になっている
満月が綺麗だった
そしてゆっくりと電車が走りました
次々とビルや建物を過ぎていった
がたがたと僕を揺らしながら
確実に次の駅へと進んでいった
前の席には仕事帰りで疲れているのか
眼鏡をかけた女性が
頭をカクカクとゆらしながら
眠りについていた
少し横には
塾帰りの子供が
へんな参考書を黙々と読んでいた
本当にこの頃の子供は
レベルが高い学校に行きたいらしい
不景
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