飾る絵は贋作/海月
 
贋作を部屋に飾る
日曜日の昼下がり
君はまだ眠りの中

割れた砂時計のように
時間を刻めなくなったように
いつかの大切な時すらも
戻ること出来ない

チープな言葉でも
時折助けられる
それでも君の言葉を捜す

溢れる言葉を並べても
君の存在を記せない

それでも君の存在を心の奥底に
残すことが出来るとするなら
それだけで十分

私頑張れてたよね
贋作を飾ることに
君に捧ぐ為に

君の存在は部屋の中で
目覚めることのない
この絵と同じように
眠り続ける

いつの日か私も共に
眠る日まで
飾り続けている

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