宿無し/こめ
 
みながら

信号の前で立ち往生

信号はいっこうに変わる気配もなく

赤い景色を保っていた

何のためにここに居るんだっけ?

わすれたな?

そんな独り言を言って

駅のまで無視を繰り返されながらも

歌っている女の人の歌声を

聞きうっとりしながらも

日はいつもどうりに過ぎて

またぼくは無限の思いを胸に

しまい込んで

ゆっくりとまた宿を探しに行った


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