半分の自分/436
 
わるい夢をみた とても悪い夢だ
ぼくの言葉が愛しさを失うなんて
きみのこころからぼくがいなくなるなんて

そしてそのままぼくはきみと一緒にぼくの半身まで
失くしてしまった
半分だけになったぼくはどこかいびつで無理してて
半身を探すフリして本当はきみを探してた

右手に懐中電灯をにぎりしめて
左手にきみの手のぬくもりをにぎりしめてる

だれかと楽しく過ごしても半分だけ
だれかが悲しんでいても半分だけ

半分になったぼくは一本足で跳び
一つの眼で見ている


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