無/こめ
 
光の向こうに闇があり

闇の向こうに光があった

ぼくはどちらでもない

その狭間にいた

そこは光と闇がぶつかり合い

お互いを破壊しできた

無の世界

この世界に確認できる

物体はぼく一人

上を「見上げれば

おぞましい破壊と

希望の創造がおきていた

そして絵の具をすべて混ぜたような

とても言葉には表せない色をしていた

体育座りでふと

自分のことを考えて

ぼくはどっちの住民なのか

考えたが

やはりぼくはここの住民だった

立ち上がり思い出の唄を口ずさみ

ポケットに手を突っ込んだまま

軽くジャンプして空を飛んだ

なにも存在しない無の世界でぼくは

初めて何かの暖かさにふれて

涙を流し

心の封印を破


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