ハンチャンの神様/AB(なかほど)
が
僕にとってはキルクルだって悪い奴ではない
一つのため息をつく合間にも
一本の煙草を銜える合間にも
一杯のコーヒーを飲み干す合間にも
一つの季節を過ごす合間にも
一つの命が燃やされる合間にも
君を忘れようとすることと
忘れられないと思うことと
ほんとに忘れてしまったんじゃないかと思えることと
やっぱりダメだと笑ってしまうような夜11時55分
なんかに
やってきてニカっと笑ってるキルクルだって
そんなに悪い奴じゃない
たぶん僕に宿るハンチャンの神様が
スコット将軍だけなら
僕の鼻は長くなり過ぎて起き上がることもできず
それから舌とどこかが長くなりすぎてニヤりとしか笑えなくなる
君を忘れようとすることと
忘れられないと思うことは
キルクルからのかけがえのない
風
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