養女/
蒼木りん
毛むくじゃらは寂しがりやなので
いつも人の傍にくる
大きくなるにつれ
子どもになった
子どもの頃の毛むくじゃらは
自分の興味の向くまま
ただ本能で
強さだけは示そうとする
大きい白い毛むくじゃら
動物の匂い
クサイ
可愛い
私のところよりも
本命のところに寄り添い甘える
寂しがりは
寂しがりやどうし
嘗め合っていればいい
お前なんか
やっぱり嫌いだ
遠くから
じっと私を見つめている
あいつ
いつか
ぜったい
彼女を養女に迎えよう
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