タツノオトシゴ/あおば
大野の駅で
日が暮れる
大空に
イルミネーション
キラキラと
輝く
と
電車は
走り慣れた
銀河鉄道に入る
がたがたポイントを抜け
北一文字に走り
気がつくと
車内は
声を立てる人もなく
コトリとも
ケータイも鳴らず
ま横を流れる光の筋に
だれもかれもが見入っている
訪れた明るい駅のホームにも
イルミネーション
跳ねるように踊っていて
こちらに降りていらっしゃい
と
タツノオトシゴが
冷たいリンゴを頬ばって
タップのリズムで誘うんだ
2006/01/08
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