線/
 


空と海
誰かがひいたあの線の
手前で競い合っている

砂利道ばかりの
僕の田舎は
海がきれいで
何も無かった

今にも泣きだしそうな青ばかりと
僕を飲み込んでしまいそうな緑だけが
透明の中に交じって
静かに死を迎えたのを覚えている


 

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