テレビ/岡村明子
んた」
が詰まったダンボールを積み上げる
小さな部屋はすぐにいっぱいになった
ダンボールにつぶされてポテトチップスが香ばしい音をたてた
未来永劫にわたって
絶対安全だと思っていたこの場所
私がだめでばかだと認定したものに囲まれて
いまやテレビが(壁が)見えない
V字姿勢をとりながら
さてどうやってこの部屋をでようかと考える
とりあえずトイレに行くにはどうすれば?
見上げると
天井に
当たらない天気予報がまたたいていた
これは喜劇だ
とんでもなく
醜悪な
喜劇だ
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