尊き命/炭本 樹宏
凍えるのような冬は
ことさら人の温もりが
恋しくなる
世間の冷たい風
懸命に命のバケツリレーを
する毎日
弱音は吐かないようにしている
生ぬるくいきる生活のなかで
宝石の輝きのような時間を
追い求めてる
タンカに運ばれて
病院にはこばれた思い出
精神に病をもってることを
話したら
医師と看護師は
顔色を変えた
家族にも見放され
誰も迎えに来てくれなかった
寒い明け方
生きることをあきらめそうになった
人は人としていきるプライドを
捨てることができない
争いごとは
身の回りで
頻繁に
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