大雪/ことは
 
しんしんと
しんしんと

目に見えない雪が積もってゆく
私の目の前

辺り一面を、真っ白に染め上げて

まるでなにも
悪いことは知りません。と
主張するように白く

その真ん中に一人で
立ってみて、わかったこと

一人はとっても寒くて

そして私だけが

この白い世界の中で
唯一


黒く色づいていたこと


貴方も貴女もあなたもアナタも
誰も悪くないのです

みんな真っ白の雪のなかで
一様に
真っ白で


私だけに、色がついていて


哀しくもあって、少しだけ
ほんの、少しだけ


嬉しくもありました。


まだまだやみそうにない雪を
一人で見上げて


あぁそういえばきょうは大雪だ


と、唐突に気付き

降ってくる雪を
優しい瞳で見上げることにしました

しんしん、しんしん
しんしん。しんしん

「  いつか私も

   あなたと同じ白に

   してくださいね  」
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