冬の樹/まどろむ海月
 


寂しがりやに 性は重く
身体に深く響く 哀しみ

 融合に胸を躍らせ
 光を崇めながら
 闇に駆けていく
 美しいあの人


空しく延びた手
受けとめる胸は
塞がれており
出口を知らない声は
痛々しく沈潜する

言葉は凍りつき
腕も足も動かない
無力な悲しみがあふれ
ただ 再び芽吹く思い出を
根に還元するばかりの


そのような樹














[グループ]
戻る   Point(6)