エゴイズム、ぼくはエゴイスト/アルビノ
ぼくが最も多感だったのは14歳から17歳くらいで、その時考えていたことを今になって思い出した。
ぼくは独り暮らしの寂しさから同居人を求め、一羽のセキセイインコを飼った。まだ性別はわからず、半年ほど経ってくちばしが青くなったら雄だという。名前は日和(ひより)。性別を問わない名前にした。日和が家に来たのが9月の半ば、10月1日にあっさり日和は死んでしまった。一緒に暮らして2週間、日和はぼくを置いて飛んでいった。
忘れていたことを思い出した。思春期のぼくが思っていたこと。それは動物を飼うことは人間のエゴだってこと。
生き物が生き物を飼うなんて滑稽だと思った。明らかなる上下意識のもとの愛
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