花を宿す/ミゼット
 
沈む中、目を開いた

放つ声は丸く
天上へ昇っていく

耳元で緋がささやいた

私たちは花
咲いては散るばかりの花
幾重にも重ねられた月光を浴びて、
それでも報われない花
私たちは花

そして緋は頬を寄せ
わたしに何か言った後
高く、わたしを置いて去っていった



試験管の中で見た夢のはなしでした。


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