ごめんね/
本城希望
君の寂しい声に僕は胸を締め付けられた
ごめんね
結局僕は彼女の元へ帰っていってしまう
僕はまだ飛べないよ
羽も十分な強さじゃないし
僕は彼女のクサリで繋がれているから
遠くまで飛んでいけないよ
ただ今の僕に出来ることは
彼女の目を盗んでは
君を抱き締めること
ごめんね
僕怖いんだ すごく怖いんだ
きっとふたりともを失ってしまうんだ
ひとりぼっちになってしまうんだ
今の僕にはクサリを引きちぎる力もなく
飛んでいく勇気もない
ごめんね
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