眠れぬ夜、一人ってどうしてこんなに辛いの/炭本 樹宏
 
 眠れないから仕方なしに詩を綴る
 湧いては出てくる苦く不愉快な思い出
 かき消す呪文は 
 どうでもいい
 運が悪けりゃ死ぬだけさ
 
 ほんの少し勇気を出せば
 今の生活から抜け出せそうなのに
 しがらみの生活に執着してしまう
 時間と共に生きてみよう
 神様に逆らわずに生きてみよう
 いつの日かこの鎖を断ち切って
 海の見える丘に立って
 時に想いを刻み込んで
 
 子供の時の約束は破ってしまった
 大きな試練を乗り越えてかっこ良く生きたかった

 もう試練なんて来なくていい
 みんなと手を繋いで夜空の星を数えていたい

 身体は知ってる
 この命が永遠でないことを
 だからって焦るつもりはないけれど
 心に安らぎの日々が来ることを願って
 流されよう
 
 例えどこにたどり着こうとも
 どこにいたって僕は僕
 新品の靴をはいて
 街にくりだせば
 いくものドラマを垣間見ることが出来るんだ

 だけど
 一人ってどうしてこんなに辛いんだろう




 
 
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