星の降りそそぐこの街で/炭本 樹宏
遅すぎたかもしれない出会い
僕は遠回りしすぎた
時刻票なんてみてなかったから
終電に乗り遅れた
歩いて帰らなければならない
誰もいない深夜の曲がりくねった道
それでも
待ってくれてたんだね
深夜の景色は街頭と月の明かりで
思ったほど暗くない
寒さと一人と温かい缶コーヒー
眠れぬ夜をいくつ越えても
懲りずに口は災いのもと
強くなりたい時代はすぎて
優しくあなたをつつみたい
大事に隠しておきたい独り言
大切にしたい君のこと
夜の帳が降りるこの街で
星の降りそそぐこの街で
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