半生記/炭本 樹宏
ていた
テレパシーで自分の思うがままに人を操られたらいいと思った
自分は永遠に子供のままいるものと思っていた
家から外にでると恐ろしいものだらけだった
知らない人がいるだけで恐ろしかったし
知り合いにも心を許してなかった
親友もいず弟にけんかで勝つことしか考えてなかった
今から考えるとなんとねじれた子供だっただろう
中学、高校と進むにつれ
現実から逃避することだけを考えるようになってきた
大学なんていく資格はないと一人で考えていた
親の体裁だけを考えて勉強はしていた
大学受験には失敗した
父は高給取りだったにも関わらず母は家は貧乏だといっていた
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