なんでもできるはずだけど/
初代ドリンク嬢
られなかった
ボールは地面に打ち付けられて
ころころと
用水路に入った
「ごぼごぼ
ほら、見て見て!
僕は魚にだってなれるんだ!
泳いでるよ!
このまま海まで行って世界中を旅するんだ!
ほら、
ヒレもついてるよ!」
ボールはビニール袋を引っ掛けながら
ごぼごぼと
流されていった
空からは
また笑い声が聞こえた
「今度は魚だって」
私は流れていく
ボールを見送った
「いってらっしゃい」
戻る
編
削
Point
(6)