無題/
かや
まるで邪魔だというように
飴細工のこの脚を
らんぼうに折り曲げて
けがれのない白肌に
小さな毒ひとつ
残していった
あのかた
消そうとこすったその跡を
今になって
人差し指ですくっては
口に含んでみるのです
あの日 宵闇の
甘くはかない
野苺の味がしないかと
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