選ばれしもの・・/純太
 
きれいな稜線が映える山でした
その麓で漂う日々は
差し込む斜陽を大理石とし
明月に化粧を浮かべ
見るものを穏やかにして
守るものを強くしました

ある日
順番来たのではなく
時が訪れのでしょう
吸い込まれて
先の見えない暗い筒を
探るようにゆきました

落ち着いた場所は
いくつもの囲いがあり
それすべて尋ね漂うのです

そこには
きれいにしようとする輩や
ありのままでいいという輩が
共存する戦いの場でした
けれどそこは無垢なものの集まり
流されるままに
夢心地のままに
交わるほどに
感化されて
少しでも誘惑を奏でる為に
化身してゆきました

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