月曜日/松本 涼
質の悪いミストサウナで
のぼせたような月曜日
懲りない欠伸と
落ちかけるたましいの急ブレーキ
脱線してばかりの
長い夢のメトロノームに
巻き込まれた僕は
リズムが取れないまま
締め切られた
窓の向こうで何が起きてる?
交番で聞けない道の上に
佇む人を想いながら
狭い時間を開放されれば
街はもうすっかり暮れていて
雨はライスシャワーのように
重なる傘に慈しみを降らす
僕の知らない何処かへと
確かに帰る人々の呼吸
空っぽのポケットの中で
僕は生きてる
雨をよけ迎えに来たよと
もしも優しく今日が囁いても
迷い込んだのは
雨ではなく僕だ
戻る 編 削 Point(1)